「検討します」と言われたら、その場で「いつ頃までに」を聞き、判断に使える材料を1つ渡し、次の連絡日を決めておくのが基本です。何も決めずに待つと、そのまま連絡が途切れやすくなります。
「検討します」には、本当に社内で相談する場合も、迷っている場合も、断りの言葉として使われる場合も含まれます。どれなのかは、言葉だけでは分かりません。だからこそ、相手を急かさずに、次の一手を決めておく工夫が要ります。この記事では、その3つのやり方と文例をまとめます。なお、連絡の間隔や回数に公的な統計はなく、ここで書く日数はあくまで運用上の目安です。
「検討します」の中身を聞き分ける
まず、相手が何を検討するのかを、責めない聞き方で確かめます。たいていは次のどれかです。
- 社内で決裁を取る:自分では決められず、上の人に相談する
- 他社と比べる:相見積もりの結果を待っている
- 予算や時期を調整する:やりたい気持ちはあるが、今ではない
- 迷いや不安がある:内容や進め方に引っかかる点がある
聞き方の例です。
「ご検討ありがとうございます。差し支えなければ、どのあたりを重点的にご検討されるか教えていただけますか。お答えしやすい形で補足資料を用意します」
「断る口実を探す」ためでなく、「資料を用意するため」と伝えると、答えてもらいやすくなります。
期限を聞く
次に、判断の時期を聞きます。期限が分かれば、連絡のタイミングが決まります。
「社内でのご検討は、いつ頃までにご判断いただける見込みでしょうか。ざっくりで構いません」
「◯日までに決めてください」とは言いません。こちらの都合を押しつけるのでなく、相手の予定を教えてもらう形にします。
相手が「まだ分からない」と答えたら、無理に聞き出さず、次の連絡日(後述)を自分から提案します。
判断材料を渡す
迷っている人が前に進めるのは、判断しやすい材料があるときです。値引きや急かす言葉ではなく、次のようなものを1つだけ渡します。
- 社内説明用に使える1枚の要約(目的・範囲・費用・期間)
- 費用の内訳と、範囲を絞った場合の別案
- 似た内容の制作の進め方(取引先が特定されない形で)
- よくある質問への回答(修正の回数、公開後の更新、支払いの時期)
たくさん送ると、かえって読まれません。相手が上司に説明する場面を想像して、1つに絞ります。
次の連絡日を決める
「お返事をお待ちしています」だけで終えず、次にこちらから連絡する日を自分で決めて、伝えます。
「◯月◯日(◯)の午前に、一度こちらからご様子をうかがってもよろしいでしょうか。ご都合が悪ければ、おっしゃってください」
期限を聞けた場合は、その少し前に連絡日を置きます。聞けなかった場合は、1週間後を目安にします。
連絡日が決まっていれば、こちらも「催促していいのか」と悩まずにすみます。相手にとっても、予告された連絡なので、押しつけに見えにくくなります。
文例:検討中のお礼と資料を添えるメール
商談や見積提示のあと、その日のうちに送る形です。
件名:本日はありがとうございました(◯◯サイト制作のご提案)
◯◯様
本日はお時間をいただき、ありがとうございました。◯◯の△△です。
ご検討とのこと、承知しました。社内でご説明いただく際にお使いいただけるよう、要点を1枚にまとめた資料を添付します。 範囲を絞った場合の費用も併記していますので、ご予算に合わせてご確認ください。
ご判断の時期の見込みを、教えていただけると助かります。◯月◯日(◯)の午前に、一度ご様子をうかがってもよろしいでしょうか。
ご不明な点は、このメールへの返信でいつでもお知らせください。
◯◯株式会社 △△
連絡日に返事がないとき
決めた日に連絡して返事がなければ、慌てずに、短い1通を送ります。
「先日のご提案の件、その後いかがでしょうか。ご判断が難しい点があれば、ご遠慮なくお知らせください。今回の件を見送られる場合も、そのままお知らせいただいて問題ありません」
「見送りでも構わない」と書いておくと、断りやすくなり、相手の負担が下がります。その結果、はっきりした返事が来ることもあります。
それでも返事がなければ、その後は間隔を空けて1回だけ連絡し、止めます。見積後の連絡の間隔は、Web制作の見積後の追客メール:3回の間隔と文例にまとめています。失注が確定したあとの掘り起こしは、失注した案件を3か月後に掘り起こすメールを参考にしてください。
連絡の記録を残す
「いつ、何を渡して、次はいつ連絡するか」を、案件ごとに残します。記録がないと、担当者が変わったときや、忙しい時期に、連絡が止まります。
最低限、次の3つを残せば十分です。
- 相手が話した検討の中身(決裁・他社比較・予算・不安のどれか)
- こちらが渡した資料
- 次に連絡する日
自分の問い合わせ対応がどこで止まりやすいかは、10問・約2分の無料の自己点検で確認できます。
まとめ
「検討します」と言われたら、次の3つをその場で決めます。
- 何を検討するのか、期限はいつ頃かを聞く
- 判断に使える材料を1つ渡す
- 次にこちらから連絡する日を伝える
まずは、直近で「検討中」のまま止まっている案件を1件選び、今日、次の連絡日を決めて相手に伝えてみてください。