夜間・休日の問い合わせは、自動返信で「受け取りました」と伝え、翌営業日の朝一番に誰が返信するかを決めておくだけで、取りこぼしはかなり減らせます。夜中に対応する必要はありません。大切なのは、相手が「届いたかどうか」で不安にならないことと、翌朝に返信が後回しにならないことです。
なお、夜間・休日の返信時間について、士業向けの公的な統計や基準は見つかっていません。この記事は実務でよく使われる運用の整理で、成果を保証するものではありません。
夜間・休日に起きがちなこと
夜間や休日に問い合わせをする人は、仕事の合間や休みの日に、落ち着いて事務所を探している人が多いと考えられます。ただし、これは一般的な傾向で、数字で言えるものではありません。
その人は、同じ時間にほかの事務所にも連絡している可能性があります。返信が何もなければ、「届いていないのかも」と感じて、別の事務所に連絡し直すことがあります。
つまり、夜間に困るのは「対応できないこと」より「何も返らないこと」です。この2つは分けて考えます。
自動返信で伝える4つのこと
フォームの自動返信メールに、次の4つを入れます。
- 受け付けたこと(受付日時があればなお良い)
- 今は営業時間外であること
- 返信する時間の約束(「翌営業日の午前中」など、守れるもの)
- 急ぎの場合の連絡先(電話の受付時間)
文例です。宛名・事務所名は仮の語です。
◯◯様 このたびは、◯◯事務所にお問い合わせをいただき、ありがとうございます。 以下の内容で受け付けました。(受付日時:◯月◯日 ◯時◯分) 現在は営業時間外のため、翌営業日の午前中に、担当の◯◯からご連絡します。 お急ぎの場合は、営業時間内(平日◯時〜◯時)にお電話ください。
返信の約束は、守れる範囲で書きます。「必ず1時間以内」のような約束は、守れないと逆効果になります。
翌朝のルールを決める
自動返信を入れても、翌朝に誰も見なければ意味がありません。次の3つを決めておきます。
- 誰が見るか:担当者1人と、休みのときの代役
- 何時に見るか:始業後の最初の30分など、時間を固定する
- どこを見るか:問い合わせの受け皿を1か所にまとめる(共有のメールボックスや管理表)
朝の最初に見る時間を固定すると、「あとで見よう」が起きにくくなります。所員が1人の事務所でも、「始業したら、まず問い合わせを見る」と決めるだけで十分です。
休日・連休のルール
土日や連休は、夜間よりも空きが長くなります。次の運用が考えられます。
- 土日:翌営業日の朝に返信する(自動返信にも、その旨を書く)
- 連休:連休明けの日の朝に返信する。自動返信に「◯月◯日まで休業」と日付を書く
- 休み中も確認する日を決める:毎日でなく、「連休の中日に1回だけ」確認する運用もある
休み中に確認するかどうかは、事務所の方針です。無理のない範囲で決めます。
翌朝の返信の書き方
朝の返信は、自動返信の繰り返しにせず、相手の相談内容に触れて、次の一手を示します。
◯◯様 ◯◯事務所の◯◯です。昨夜はお問い合わせをいただき、ありがとうございます。 ◯◯についてのご相談と受け取りました。詳しくお聞きするため、次の日程で面談(オンライン可・30分)はいかがでしょうか。 ① ◯月◯日 ◯時 ② ◯月◯日 ◯時 ③ ◯月◯日 ◯時 ご都合が合わなければ、ご希望の日時をお知らせください。
用件が分かりにくいときは、候補日と一緒に「確認したいこと」を1〜2点だけ添えます。質問を並べすぎると、返信の負担になります。
件数が少ない事務所の現実的な始め方
問い合わせが月に数件の事務所では、仕組みを作り込む必要はありません。次の3つだけで始められます。
- 自動返信メールの文面を、上の4点が入る形に直す(所要時間は30分ほど)
- 始業後に最初に見る場所を1か所に決める(共有のメールボックスなど)
- 見た問い合わせを、管理表に1行ずつ書く(日時・氏名・用件・返信済みか)
管理表の作り方は問い合わせ管理をスプレッドシートで始めるで説明しています。
運用して1か月後に見直すこと
運用を始めたら、1か月後に次の点を確かめます。
- 翌朝の返信は、約束した時間までに出せていたか
- 自動返信を受けて、そのまま連絡が途絶えた人はいなかったか
- 急ぎの連絡先に、どのくらい電話があったか(なければ、書き方を簡単にする)
約束の時間が守れていなければ、時間を緩めて書き直します。守れる約束に直すほうが、無理をして続けるより長続きします。
まとめ
夜間・休日の問い合わせは、自動返信で受付を伝え、翌朝一番に見る担当と時間を決めれば、取りこぼしを減らせます。まず、自動返信メールに「営業時間外」「返信する時間」「急ぎの連絡先」が入っているか確認してください。
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