初回面談のお礼メールは、面談当日中に、①決まったこと、②次にやること、③次の日程候補を入れて送るのが目安です。お礼だけの短いメールでも悪くはありませんが、次の一手まで書いておくと、相手が返信しやすくなります。
なお、お礼メールの有無と成約率の関係について、士業向けの公的な統計は見つかっていません。この記事は実務で使われる書き方の整理で、成果を保証するものではありません。
なぜ当日中がよいのか
面談の直後は、相手の頭に話の内容が残っています。日が空くほど、相手は話の細部を忘れ、他の事務所との比較も進みます。当日中の送信は、記憶があるうちに次の動きを案内できる点で、実務上やりやすい目安です。
当日が難しければ、翌営業日の午前中までを自分のルールにします。守れる時間にしておくことが大切です。
入れる3つのこと
- 決まったこと:面談で確認した内容を、2〜3行で。認識のズレがあれば、ここで気づけます。
- 次にやること:相手がすること、自分がすること、それぞれの期限。
- 次の日程候補:次回の面談や、見積・提案の提出日。候補を2〜3つ出すと、選ぶだけで返信できます。
そのまま使える文例
◯◯様 本日はお時間をいただき、ありがとうございました。◯◯事務所の◯◯です。
■本日お聞きした内容 ・◯◯についてのご相談 ・現在の状況:◯◯
■次にやること ・当方:◯月◯日までに、進め方とお見積をお送りします ・◯◯様:◯◯の資料を、お手元にあればご共有ください(なくても大丈夫です)
■次回のご案内 ◯月◯日または◯月◯日の午前に、30分ほどご説明の時間をいただけますか。 ご不明な点は、このメールへの返信でお知らせください。
書くときの注意
- 契約を急かす言葉は入れません。「今月中に決めると」のような表現は、広告・勧誘の規制にふれることがあります。所属の会の規程を確認してください。
- 守秘に配慮します。面談で聞いた機微な内容を、細かく書きすぎないようにします。宛先の間違いにも気をつけます。
- 約束した期限は必ず守れる日にします。「◯日までに送ります」と書いて遅れるのは、書かないより信頼を損ねます。
送ったあとにすること
メールを送ったら、カレンダーに、約束した提出日の前日と、返信がなかった場合の確認日を入れます。提案を送ったあとの連絡の間隔は、初回返信の目安や、自動返信の文例をまとめた問い合わせフォームの自動返信メール文例と合わせて、事務所のルールにしておくと運用が楽です。
面談の種類ごとの書き分け
面談の相手や目的で、メールの重点は少し変わります。
- 相談だけで終わった面談:結論を急がず、「今日の整理」と「判断に必要な情報」を中心に書きます。受任を促す文は入れすぎないようにします。
- 見積・提案を約束した面談:提出日を明記し、前提として聞いた内容を箇条書きにします。認識違いがあれば、提出前に直せます。
- オンライン面談:資料や画面共有で見せた内容を、メールの末尾に要点だけ再掲します。口頭で聞いた数字は、相手の記憶に残りにくいためです。
返信が来ないときは
お礼メールに返信がなくても、すぐに落ち込む必要はありません。お礼メールは、返信を求める手紙というより、次の約束を文字で残すものです。約束した提出日に、予定どおり提案を送ること自体が、いちばん自然な次の連絡になります。提出日以外に追いかけたいときは、1回だけ、短く「資料のご準備はいかがでしょうか」と確認する程度にとどめます。
件名の付け方
件名は、誰からの何のメールかが一目でわかる形にします。「お礼」だけでは、ほかのメールに埋もれることがあります。
【◯◯事務所】本日のご面談のお礼と、今後の進め方(◯◯)
面談の日付や、相手の会社名を入れると、あとから探しやすくなります。相手がメールを見返すときの手がかりにもなります。件名に「ご提案」「お見積」と入れてよいのは、実際に添付があるときだけにします。
署名に入れておくとよいこと
署名には、事務所名・氏名・電話番号・所在地・対応時間を入れます。メールだけでやり取りが完結しない人もいるため、電話の受付時間が書かれていると親切です。
まとめ
お礼メールは、当日中(遅くとも翌営業日の午前)に、決まったこと・次にやること・次の日程候補を入れて送ります。まずは今日の面談から、この3点で1通だけ書いてみてください。事務所の問い合わせ対応を全体で点検したい場合は、10問・約2分の無料診断も使えます。